電気自動車を選ぶ際に多くの人が気にするのが、日常的な充電にどれくらい時間がかかるのかという点です。日産が展開する軽EV・サクラは、扱いやすさと経済性から高い関心を集めています。
この記事では、電気自動車の中でも特に注目されるサクラの充電時間に焦点を当て、他の軽EVとの性能比較や使い勝手の違いについて詳しく解説します。
eKクロスEVやホンダN-VAN e:などの車種とも比較しながら、充電性能やランニングコスト、インフラ環境の違いを明確にし、最適な選択のヒントを提供します。
サクラの充電時間とその評価

サクラの普通充電と急速充電の時間
日産サクラは20kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載しており、家庭用の200V電源を使用した普通充電では約7.5時間で満充電が可能です。これは夜間に充電を始めれば、翌朝にはフル充電が完了している時間帯であり、家庭での使用に非常に適した仕様といえます。
一方、外出先での急速充電器(CHAdeMO規格・出力30kW以上)を使用した場合、約40分で80%までの充電が可能です。この数値は、他の軽EVと比較しても標準的であり、急な外出時や長距離ドライブ中の立ち寄り充電にも対応できます。
ただし、充電時間はバッテリーの温度や使用環境、また充電スタンドの出力によって変動するため、メーカーの提示する時間はあくまで目安となります。特に冬季など寒冷地では、バッテリーの温度低下により充電スピードが低下する場合がある点に注意が必要です。
サクラのような小型EVでは、充電インフラの利用頻度が比較的高くなるため、急速充電器の整備状況は重要な購入検討材料となります。全国の高速道路のSA・PA、ショッピングモールや日産販売店には順次設置が進んでおり、利便性は徐々に向上しています。
日産サクラの充電性能は実用的か
サクラの充電性能は、都市部を中心とした日常利用においては非常に実用的です。航続距離はWLTCモードで最大180kmとされており、通勤・買い物・送迎といった近距離移動であれば、数日に一度の充電で十分対応可能です。
家庭での充電を想定した200Vコンセントに対応しているため、特別な設備を設けることなく、比較的低コストで充電環境を整えることができます。さらに、急速充電にも対応しているため、外出先での充電機会にも柔軟に対応可能です。
バッテリー容量が小さい分、充電に要する時間も短く、一般的な普通充電で8時間を切る性能は、他の乗用EVと比べても優位性があります。また、家庭での1回の充電にかかる電気代は約620円程度(1kWhあたり31円で試算)であり、ガソリン車に比べてランニングコストの面でも明確な優位性を持ちます。
さらに、サクラは回生ブレーキによる電力回収機能を搭載しており、効率的なエネルギー利用が可能です。これにより、バッテリー消耗を抑えつつ、日常走行での電費効率を高める設計となっています。
サクラの充電に関するユーザー評価
ユーザーからの評価を見ると、多くのドライバーがサクラの充電性能に満足していることがわかります。「夜間に充電する習慣をつければ困ることはほとんどない」「自宅で充電できる安心感がある」といった声が多く、家庭充電の利便性を評価する意見が目立ちます。
一方で、「地方では急速充電器の数が少なく、遠出に不安がある」「急速充電でも40分かかるのは長く感じる」という指摘も見受けられます。特に、マンションやアパートなど集合住宅に住んでいるユーザーにとっては、充電環境の整備が難しいという課題も残されています。
充電スタンドの整備状況は都市部と地方で大きな差があり、地方ユーザーにとっては、まだインフラ面でのハードルが存在します。そのため、サクラを購入する際には、自宅または近隣に充電設備があるかどうかを事前に確認することが重要です。
また、一部ユーザーからは「冬場は充電時間が延びる」「充電口の位置がやや使いにくい」など、使用環境による細かな不満も挙げられています。こうした点は日常の使用感に直結するため、実車の試乗や利用環境の確認が推奨されます。
eKクロスEVとの充電時間と性能の違い
eKクロスEVは三菱自動車が販売する軽電気自動車で、日産サクラとは共同開発された兄弟車にあたります。バッテリー容量(20kWh)やプラットフォーム、駆動モーターはサクラとほぼ同一であり、充電性能に大きな差はありません。
普通充電では200Vコンセントを利用して約7.5時間、急速充電器(出力30kW以上)使用時には約38分で80%までの充電が可能とされています。これらの数値は、サクラと同様の充電環境を提供できることを意味しており、実用面での差はほとんどありません。
ただし、装備やデザイン面ではいくつかの違いがあります。eKクロスEVはSUVテイストの外観を特徴とし、最低地上高がサクラよりやや高めに設定されています。また、内装においても配色やシートデザインに違いがあり、好みに応じた選択が可能です。
さらに、eKクロスEVには「マイパイロット」と呼ばれる運転支援システムが標準装備されており、安全性能の面で魅力を感じるユーザーも多いようです。価格帯は両車種で大きくは変わりませんが、細かい装備の違いが選択の決め手となる場合があります。
充電性能だけを比較すれば両車はほぼ同等であり、デザインや運転支援機能などで違いを見て選ぶのが良いでしょう。
他の軽EVと比較した充電性能と使い勝手

ホンダやスズキの軽EVとの比較ポイント
現在の軽EV市場で、日産サクラや三菱eKクロスEVに次いで注目されているのが、ホンダのN-VAN e:およびスズキの開発中EVモデルです。ホンダのN-VAN e:は2024年6月13日に発売予定とされ、軽商用EVとしての用途に特化した設計が特徴です。
N-VAN e:の航続距離は約210km(WLTCモード)と発表されており、これはサクラやeKクロスEVよりもやや長めです。バッテリー容量は正式には非公開ながら、20kWh前後と推定されており、充電時間も同等と予想されます。
スズキは2025年に市販の軽EVを投入予定としていますが、詳細なスペックや航続距離、充電性能については現時点で公表されていません。今後の発表次第では、EV市場の構図に変化が出る可能性があります。
比較のために、現行もしくは発売予定の軽EVのスペックを以下に簡潔にまとめます。
| 車種 | 航続距離 (km) | バッテリー容量 | 急速充電時間 (80%) |
|---|---|---|---|
| 日産サクラ | 約180 | 20kWh | 約40分 |
| 三菱eKクロスEV | 約180 | 20kWh | 約38分 |
| ホンダN-VAN e: | 約210 | 非公開(推定20kWh) | 約40分(予想) |
| スズキ 軽EV(仮) | 未定 | 未定 | 未定 |
選択肢が増えることで、価格・性能・用途に応じた比較検討が可能になりますが、現時点では日産・三菱の2車種が主流といえます。
普通充電と急速充電の違いを理解しよう
電気自動車の充電には「普通充電」と「急速充電」の2種類があり、それぞれ利用目的やタイミングによって使い分ける必要があります。
普通充電は家庭用の200Vコンセントを使用する方式で、出力は3〜6kW程度。充電時間はEVのバッテリー容量に応じて異なりますが、軽EVの場合、フル充電にはおおよそ7〜8時間が必要です。夜間に充電すれば翌朝には使用可能な状態となるため、日常使いに適しています。
一方で急速充電は、専用の急速充電器(CHAdeMOやコンボ)を用いて高出力で短時間に充電する方式です。出力は30kW〜150kWまで幅があり、軽EVのような小型車では30kW程度の出力でも十分です。サクラやeKクロスEVでは、急速充電器を利用すると30〜40分程度で80%まで充電が完了します。
急速充電は短時間での対応が可能で便利ですが、バッテリーに負担がかかるため頻繁に使用するのは推奨されていません。バッテリーの寿命や電費への影響を考慮し、日常的には普通充電を基本とし、急速充電は外出先や緊急時に利用するのが理想です。
EVを所有する上では、この充電方法の特性とそれぞれのメリット・デメリットを理解しておくことが非常に重要です。
軽EVの中で充電時間が早い車種は?
2025年現在、国内で市販・発表されている軽EVの中では、日産サクラ、三菱eKクロスEV、ホンダN-VAN e:などが主な選択肢です。これらの車種はバッテリー容量が20kWh前後に統一されており、急速充電時間もおおよそ30〜40分で80%充電が完了する仕様です。
特にeKクロスEVは急速充電での80%充電が約38分と比較的短時間であることから、現時点では最速レベルといえます。ただし、この時間差は充電設備の出力やバッテリー温度によっても変動するため、実使用での差は体感しにくいこともあります。
表に現行軽EVの急速充電性能をまとめると以下の通りです。
| 車種 | バッテリー容量 | 急速充電時間 (80%) |
|---|---|---|
| 日産サクラ | 20kWh | 約40分 |
| eKクロスEV | 20kWh | 約38分 |
| N-VAN e: | 約20kWh(予想) | 約40分(予想) |
充電時間に大きな差はなく、いずれも十分に実用的な範囲であると言えるでしょう。むしろ、どの地域でどれだけの急速充電設備が使えるかといった「インフラ面」の違いのほうが実際の利便性に影響を与えます。
そのため、単に数値的な速さだけでなく、利用予定地域における充電スポットの分布やアクセスしやすさも、購入時の判断材料として重視すべきポイントです。
軽EVの充電コスト・維持費を比較
電気自動車の大きな魅力の一つが、ガソリン車に比べて圧倒的に低いランニングコストです。家庭で充電する場合、2025年現在の電気料金の平均単価は約31円/kWh。日産サクラやeKクロスEVのように20kWhのバッテリーを搭載する車種であれば、満充電1回あたりのコストは約620円となります。
これに対して、ガソリン車が同じ距離(おおよそ150〜180km)を走行するには、ガソリン代が約900〜1,000円程度必要とされます。年間走行距離を10,000kmと仮定すると、燃料費の差は年間3〜5万円に達することになります。
加えて、EVはオイル交換や排気系のメンテナンスが不要であるため、維持費も抑えることができます。特に軽EVは構造がシンプルで、ブレーキパッドの消耗も少なく済む傾向があり、総合的なコストパフォーマンスは高いといえます。
さらに、国や自治体からの補助金制度や税制優遇措置も用意されており、導入時の費用を抑えることも可能です。ただし、補助金制度は年ごとに内容が変わるため、最新の情報を事前に確認することが重要です。
このように、軽EVは導入コストこそ高めですが、長期的に見ればガソリン車よりも経済的であり、日常使いにおいては非常に高いコストメリットを提供してくれます。
サクラの充電時間に関する総括





